防犯カメラの基礎知識　　知っているようで、実はよく知らない防犯カメラについてもっとよく知ろう！

日本では1957年にパナソニックから防犯用のアナログカメラが発売されました。
その後、映像技術が発達するにつれ、1980年代から1990年代にかけて、公共施設、商業施設への普及が広がり、2000年代になるとデジタル化が進んだことで、より多くの場所に設置されるようになりました。

※i-PRO株式会社カタログより転載

個人のお宅では、自宅や自家用車の防犯対策、高齢者や留守中のペットの見守りなどはもちろん、野生動物による畑や住宅の被害抑止など、安全安心を確認するためのツールとしての普及も拡大しています。

名の通り、犯罪の抑止や事件・事故の記録、証拠収集などを主目的として開発された防犯カメラですが、ネットワークカメラの登場でパソコンやスマートフォンとの連携が可能となり、さらに最近のAI処理技術の向上により、工場ラインの遠隔から動作確認、店舗やイベントなどでの混雑具合の状況チェック等々、業務の効率化やデータ収集を図るための手段としても有効です。

防犯カメラの形状は大きく分けて、ボックス型、ドーム型、PTZの3つのタイプに分類され、形状それぞれに特徴があります。

店舗や屋外などでよく見かける、存在感のある形状の防犯カメラ。
壁面などから突出して設置さることも多く、目立つ外観のため威圧感があり、犯罪抑止効果も期待できます。

屋外対応のものは、雨風を防ぐフード付きのハウジング一体型のタイプが一般的です。
ボックスタイプの防犯カメラは撮影方向が一方向固定のため、特定の場所を集中的にモニターしたいなどの用途、例えば店舗だと出入口やレジ上などで使用されるケースが多くなります。

丸形のドーム形状が特徴のカメラ。
天井埋込設置が可能な取付金具などが用意されている場合もあり、目立ちづらく威圧感が少ないため、設置環境に調和しやすく、店舗やマンション、オフィスビルの共用スペースなどでよく使用されています。

カメラ本体が丸形のドームに入っているため、撮影している方向がわかりにくく、カメラの死角を把握しづらいという特徴があります。
ドームタイプの中でも、屋外への設置に対応したものや、狭い場所へ設置しやすいコンパクトサイズのものなど、設置環境ごとに選べるバリエーションがあります。

「パン（Pan）」はカメラを水平方向（左右）に振る動き、「チルト）Tilt」は垂直方向（上下）に振る動き、そして「ズーム(Zoom)」拡大縮小の頭文字をとったPZT型は、カメラを遠隔操作で自由に動かせるのが最大の特徴です。

防犯カメラは撮影映像の録画方式により、大別するとアナログカメラとネットワークカメラの2種類に分けることができます。

撮影映像はHDDレコーダーなどの録画機器に記録・保存され、映像の確認は同軸ケーブルが敷設してある設置拠点内でのみ可能です。
コストを抑えたい場合などに適しています。

ネットワーク接続されたカメラは、多くの機種が制御、給電、映像・音声信号の伝送をLANケーブル1本で行うことができるため、カメラの設置場所ごとの電源工事を行う必要がなく、設置場所の自由度が大きくなります。

システムイメージ

ネットワーク（IP）カメラの拡張機能を使えば、最新機能への対応も容易です。
高解像度化や新たなAI技術の搭載などもスピーディーに展開されています。