弥生の和の住まい

和室の内部の建具　障子と襖と欄間

内部建具とは、住まいと屋外との仕切りや、部屋の仕切りなどに使われる建材のことです。
日本の昔ながらの住宅の内部建具といえば、障子や襖、引き戸、そして欄間などがあります。
これらは戦前は職人が作った木製で、和風の住宅には欠かせないものでした。
しかし、戦後は洋風の住宅が増え、和室が少なくなり、これらを備えた家は少なくなってきています。

障子

現在は、障子といえば、木組みに和紙を貼った建具を指します。 障子という言葉は中国から伝来したもので、「障」は「さえぎる」、「子」は小さな道具という意味があり、文字通り、さえぎる道具のことでした。
日本に伝来し、その後、日本独自に変化していきます。
平安時代後半の寝殿作りの初期には、建物の内部に壁や間仕切りは少なく、御簾（みす）と呼ばれる簾（すだれ）や、衝立を使って空間を遮りました。
鎌倉時代の絵巻には、現在の障子に近いものが多くみられるようになりますが、現在の障子のような形になるのは、江戸時代だそうです。 障子は直射日光を遮り、柔らかい光を部屋に取り入れてくれます。
暑さ寒さを和らげ、外からの視線を遮りながらも、音や気配は感じさせてくれます。
障子は室内環境を調整してくれる優れた建具なのです。

襖

襖は木の骨組に紙を下地貼りし、表面を紙または布とした建具を言います。
障子は中国から来した言葉ですが、襖は日本独自の言葉です。
襖も本来は障子に含まれるものでしたが、現在では障子と襖、それぞれ別なものとなっています。
襖は開閉したり、外したりして、部屋の間仕切りを変えることが出来ます。
和室の押し入れや天袋、など様々な収納の扉として使うことも出来ます。

欄間

部屋の内部の建具である襖や障子の鴨居と天井の間に設ける建具や飾りのことを欄間と言います。
奈良時代より、寺社建築において、採光を取り入れるために作られたということです。
後に貴族の住まいにも取り入れられ、江戸時代には裕福な商人の住宅などにも用いられるようになりました。
欄間があることにより、明かりが取れたり、通風や換気の効果もありました。

弥生のふろしき　「段飾り柄と親王飾り柄」

華やかな段飾り柄と親王飾り柄、どちらもひな祭りを寿ぐ可愛い柄です。

弥生のまちかどふろしき　「お雛巻き」

赤ちゃんを頭以外の全体をしっかり風呂敷で包んだ「お雛巻き」。
お母さんの子宮の中にいるように感じるのか、こうして風呂敷にくるむと、赤ちゃんは安心している様子だそうです。