日本文化の「道」6
日本の「茶道」の抹茶
茶道で使う抹茶

茶道で飲まれる茶は茶葉を乾燥させて粉末にした抹茶です。
抹茶に使われる茶葉は、新芽が出たら覆いをかけて、直射日光が当たらないようにします。
黒い覆いで日光を遮られた茶葉は、なんとか光合成をしようとクロロフィルを沢山出すため、濃く鮮やかな緑になり、旨味が集まり、覆い香という独特の香りが生れます。
5月中旬、葉が柔らかいうちに摘採り、出来るだけ新鮮なうちに、ムラのないように蒸気で蒸します。
蒸した茶葉は揉むことはせず、すぐに乾燥させます。(揉みながら乾燥させると玉露となります。)
これを碾茶(てんちゃ)(石臼で挽くと抹茶になる原料の葉)の荒茶といいます。
荒茶の葉を広げた状態で乾燥させ、葉肉と葉茎の部分に分離し、柔らかい葉肉の部分だけを集めたものを碾茶といいます。
この碾茶を茶壷に蓄えておき、その年の11月から、石臼で挽いて抹茶として使います。
茶道ではこの新茶の茶壷の封を開けることを口切りといいます。
濃茶と薄茶

濃茶も薄茶も抹茶の製法に違いはなく、同じく石臼で挽いて作られます。
ただ薄茶より濃茶の方が抹茶を多く使い、味の良しあしもわかりやすいので、一般的には濃茶用の抹茶の方が上級品のことが多いです。
濃茶は一人当たり4グラム(茶杓3杯)ほどの抹茶を約20~30mLの湯で溶き、人数分を一緒に丁寧に艶が出るまで練り、回し飲みします。
薄茶は茶碗に約2g(茶杓1杯半)の抹茶を60~70mLの湯で溶き、ほどよく点てます。
薄茶は流派によって点て方が違います。
表千家ではあまり泡立てず、泡がない部分を残すように点てます。
裏千家はしっかり泡立てます。
武者小路千家は、自然な所作で泡をたてすぎない点て方です。
流派ごとに違いますが、その想いは全て抹茶を美味しく頂いてもらえるように考えた点て方です。

ところで、日本の茶道の中で親しまれてきた抹茶ですが、今、世界で大ブームになっています。
健康志向からスーパーフードやオーガニック食品として、洗練された日本文化やSNS映えなど、欧米からアジアまで市場が急拡大しています。
空前の抹茶バブルで、急速な需要が増加し、国内で茶葉の価格高騰や供給不足が起こっています。
抹茶への関心が世界に広がるのはありがたいことですが、元々の茶道を愛する人々が使う抹茶の価格も上がり、煎茶の供給不足や価格高騰まで起こっています。
日本の文化である茶道で必須である抹茶が、必要な人に安定した品質と量と価格で提供してもらえる状態に、早く落ち着くことを願っています。
抹茶色&若芽色のリバーシブル風呂敷でバラ包み
穏やかだけれど美しく冴えた深緑がよい抹茶の色です。
そしてよい抹茶になる新芽は若い明るい若芽色。
慶弔どちらにも使える抹茶色を、今回は若芽色とのリバーシブル風呂敷で、大切な方への贈り物に、華やかなバラ包みで包んでみました。
