日本文化の「道」5
日本の「茶道の道具」
茶道を始める際の持ち物

流派により違いがありますが、最低限準備したらよいと思われるものをご紹介します。
ご挨拶をする際に使う「扇子」、道具を清めるのに使う「帛紗(ふくさ)」、お菓子を頂く際に使う「懐紙(かいし)」と「菓子切(かしきり)」、それらを入れる「袱紗ばさみ」か「数寄屋袋(すきやふくろ)」を準備します。
洋服の場合は、白靴下を用意し、足袋の代わりに履いて稽古場に入るとよいでしょう。
茶室や稽古場の道具
基本、床の間には「掛物(かけもの)(または軸)」や、「花入(はないれ)」がしつらえられ、「香合(こうごう)」を置くこともあります。
五月から十月までは風炉(ふろ)に、十一月から四月までは炉(ろ)に、「釜(かま)」がかけられています。

「掛物」「軸」
亭主がその時期や茶会の主題などに合わせ選んだ、禅語や絵画、画賛(文字と絵画が描かれたもの)などで、茶室で一番重要な役割を果たします。

「花入」
「花入」には、季節の花を野にあるように挿すのが、茶花の生け方です。
「花入」の素材は竹、籠、陶磁器、金属などがあり、真・行・草、の格や、置き・掛け・吊りなどの形を、茶会や掛物の格に合わせ選びます。

「香合」
「香合」は、香を入れる小さな器です。
香は風炉や炉の中で焚いて、その香りを楽しむだけでなく、炭の匂いを消し、場を清浄に清める役割を果たします。
風炉の季節には、木地や塗物などの「香合」に香木を入れ、炉の季節には、練香を陶磁器の「香合」に入れます。

「釜」
釜は、炉や風呂に掛け、湯を沸かす道具で、様々な形や大きさのものがあります。
茶の湯の中心の道具の一つで、茶席を持つことを「釜を掛ける」と表現したりします。
茶を点てる道具

「茶器(ちゃき)」
「茶器」は、抹茶を入れて茶席に持ち出すための器です。
濃茶用の「茶器」は焼物の「茶入」を、薄茶用には主として塗物の「薄茶器」を使います。
特に濃茶用に使う「茶入」は、茶人が茶入は昔から茶人が大切にしてきた貴重な道具の一つです。
「茶入」は焼物で壊れやすいため、仕覆(しふく)と呼ばれる裂(きれ)で作られた袋に包んで保管します。
「薄茶器」の種類は沢山ありますが、植物のナツメに似ている形のものが多く、「棗(なつめ)」とも呼ばれます。
「茶杓(ちゃしゃく)」
「茶杓」は、抹茶を「茶入」や「棗」からすくい、茶碗に入れるための道具です。
主に竹で作られ、象牙や梅・松・桜などの木などからも作られます。
茶人が自ら削り作ったものも多く、「銘」がつけられ、茶の湯で重きを置かれる道具のひとつです。
「茶筅(ちゃせん)」
茶筅は茶碗に入れた抹茶を湯に溶き混ぜる道具です。
竹製で百本点や数穂などの名前があり、穂先の数が多いものは、裏千家のようによく泡立たせるに相応しく、数が少ないものは、濃茶のように泡立てないものに向いています。

「茶碗」
抹茶茶碗は陶器や磁器のものが多く、海外由来の茶碗には「唐物(からもの)」、高麗物(こうらいもの)」などがあります。
日本で作られた茶碗は国焼(くにやき)と呼ばれ、地域や製法、形状など実に多種多様なものがあります。
「柄杓(ひしゃく)」
「柄杓」は、釜や水指から水や湯を汲むために使う竹製の道具です。
使用する季節や用途、流派ごとに形が違います。
「水指(みずさし)」
「水指」は、点前の際、釜に足したり、茶碗や茶筅を濯ぐすすぐ水を入れておく道具です。
素材は陶器や金属、ガラスなど多彩で、季節や格に合わせ使います。

「蓋置(ふたおき)」
「蓋置」は釜の蓋を置く際に使う道具です。
竹製、陶磁器製、金属製などがあり、風炉と炉で使い分けます。
「建水(けんすい)」
建水は、点前の際に茶碗を清めた湯や水を入れるもので、「こぼし」ともいいます。
素材は金属製、陶磁器、木製のものがあります。
「炭斗(すみとり)」
炉や風炉に炭を組み入れるための、炭道具一式をセットして席中に持ち出すための道具です。
多くは竹籠などの組物で、内張をしてそれに漆をかけたものが用いられます。
炭の他に、香合、羽箒(はぼうき)、釜敷(かましき)、鐶(かん)、火箸を一緒に入れてあります。
これらは基本の道具で、まだまだ季節や格やシチュエーションで沢山の道具が使われます。
多種多様な茶道の道具を知るだけでも、茶道が日本の文化の総合芸術だということが分かります。
ふろしきぶる茶道セット
気軽にお薄や点前が楽しめるよう、茶碗、茶筅、茶杓、抹茶を入れた棗を籠に入れ、拙ふろしきぶる風呂敷で包んでみました。
おうちのリビングやダイニングでも、ピクニックに持ち出して戸外でも、気軽に抹茶が楽しめるセットにしてみました。
